●ピーリング
ピーリングとは皮膚を表面から剥がすテクニックです。
使う手段が薬なら「ケミカルピーリング」、レーザー装置を用いる時には、「レーザーピーリング」、物理的な方法なら「microdermabrasion」という言葉をつかいます。
現在一般的に行われているピーリングは、皮膚を目で見える厚さで剥くのではなく、角層レベルでピールするものがほとんどです。皮膚の新陳代謝を促進し、くすみをとり、毛穴を締める目的でなされます。ピーリングをするメリットは何か、どのピーリングを選ぶか、他のケアとの組み合わせをどう選ぶか、一番重要なのはその診断です。

ケミカルピーリング(薬を用いるピーリング)
【浅いピーリング】
●フルーツ酸(乳酸またはグリコール酸)によるピーリング
フルーツ酸(乳酸またはグリコール酸)を用いて皮膚の表面の角層を薄く剥がします。(厚さとしてはvery superfacialです。) 毛穴と皮膚表面の角質をお掃除し、皮膚のくすみをとり、新陳代謝を促します。
1.ニキビの治療。毛穴を開いて老廃物の排出を促す。酸で細菌の繁殖をおさえる。
ディフェリンやトレチノインの使えない人に
2.肌のくすみのある方、毛穴の目立つ人
3.イオン導入の浸透性を良くする 肝斑や炎症後色素沈着などのしみに対し浅くピーリングをしてから、ハイドロキノンやイオン導入をしますと、薬が浸透しやすくなっているため、治療効果が高まります
●サリチル酸マクロゴールによるピーリング
1.詰まった皮脂の排出
2.目立つ毛穴
3.毛孔性苔癬
詰まっている皮脂が数日で排出されます

【中程度の深さのピーリング】
●TCA(トリクロロ酢酸)ピーリング
一度かさぶたができる深さのピーリングです。ニキビ跡などのクレーターの角に塗り、ステップの角を落とします。麻酔が不要ですが、回数がかかります。大体月に1回、数回から20回くらい繰り返します。皮膚のたるみがある方は、引き締めの治療が同時に必要です
顔全体に塗って数日後に薄い紙のように皮膚が1枚はがすTCAのピーリングもあります。オバジのブルーピーリングとして有名な方法ですが、時に炎症後色素沈着や傷が残る可能性がありますので、原則的にオバジのクリームプログラムをなさっている患者様に限り施行しています。最近は流行らない
● CO2レーザーによるピーリング
TCAより深めにしっかりできますので、回数は少なくてすみます。麻酔の注射が必要です