■治療方法と薬剤について
炭酸ガスレーザーの照射
1.対象疾患
1)脂漏性角化症 ふくらんでいるしみ。首などのいぼ状のもの、お顔や身体の中にあるビロード状のものなど。肌色から黒いものまで色には様々です。ウイルスによるイボとは別で、うつりません。イボが混じっていることはあります。悪性腫瘍との鑑別は必要ですが、悪性化することはありません。紫外線の少ない時期の治療をお勧めしています。
2)ほくろ ふくらみのある黒子を削ります。脂漏性角化症と違い、ほくろの細胞を取るには穴があくように削る必要があります
3)脂腺の過形成、汗管腫など

2.治療の経過
1)注射で麻酔をするか、クリームの麻酔を30-60分前に塗ります。小さな脂漏性角化症では、麻酔なしで平気な人がたまにいます
2)照射した後は、黒ゴマのような痂皮がついています。抗生物質の軟膏を2日ほど塗り、痂皮を10日間くらいはがれないようにして下さい。早く脱落すると炎症後色素沈着が強く出ます。かさぶた剥がさないで
3)大きいものや、ほくろに照射した場合には、痂皮を医師が取って終了する場合があります。その時には、軟膏かハイドロコロイドのテープでしばらく湿潤環境でケアしてください。ケアの仕方で目立つ傷になったりきれいになったりします。
4)脂漏性角化症は、目立つものだけではなく、小さくて目立たないものもきちんと照射しておかないと、すぐ大きくなってきます。見えるようなものは、きっちり丁寧に照射したほうが結局長持ちして結果が良いの。そう思って治療させていただいているので、、、照射した後、「えー、こんなに沢山あったんですか?」って聞かれます。お顔の照射をなさる場合には、まず首か目立たないところでお試しいただいてから、お顔になさることをお勧めしています。
ひとつだけ目立つしみのある方は、レーザー治療がお勧めです。