政府の事業仕分けで、漢方薬の処方を保険対象からはずす との判断がなされたようです。当然のことながら日本東洋医学会などから、反対の声明が出されました。
しかし、漢方治療や鍼治療など東洋医学的手法を用いることで、病気が良くなったり、疼痛や日常生活が楽になったり、救われる人々が沢山います。西洋薬に漢方薬を併用する事で、内服ステロイド量を減らしたり、抗ガン剤の副作用を低く抑えたり、私が漢方薬の良さに気づいたきっかけです。
漢方のほうが治療効果が得やすい疾患があります。更年期障害や感冒、冷え症などーー。最近のトピックスでは認知症の治療にも役に立つと期待されています。
東洋医学が医療コスト面でも有利 つまり西洋医学のみで治療するよりもコストパーフォーマンスがよいと欧米では導入されつつあります。
保険適応をはずすという医学的な根拠はどのようなものなのか、実際治療に携わっている方々および患者さんたちへ納得いく説明が必要です。
明治時代、漢方は医学的に無知な人々のために一方的に衰退に追いやられ、昭和になってようやく再認識され保険適用となりました。
このような間違った判断で、医療の質を落とし、病む人々に負担を押し付けることは、有ってはなりません。漢方薬を保険適応からはずすという方針は、中世に無知と偏見から起こった、魔女狩りと大して変わらない判断のように思えてなりません。再度慎重に検討し、間違った判断を撤回するように、医療人として、患者さんと共に心より望んで止みません。
ちなみに署名活動がなされています。 こちら