しみの治療は期間がかかります 半年~1年かけてきれいになろう
全体の色調を整える治療(薄くなる)と、しみをしっかり取るレーザー治療、補助療法にわかれます
途中経過で注意していること
1)しみは再発します メラノサイト(色素細胞)を破壊すれば白抜けします。しみ治療では、メラノサイトを温存し働きを抑えながら、メラニンを追い出します。雀卵斑や肝斑は再発が早く、脂漏性角化症では残りがあると再発が早い。メラノサイトが元気になってしみが早く出てこないよう、日焼け、乾燥、摩擦などお肌への刺激をさけましょう。刺激から身体の中を守ろうとメラノサイトのメラニン生産が活発になります。
2)炎症後色素沈着 治療経過です。「もどりジミ」とか「レーザー焼け」などと言います。照射のかさぶたが取れたときにはピンク色だったのに、またシミが戻ってきたように黒くなる現象です。レーザー照射など光が色素細胞に当たったとき、その刺激で一時的にメラニンを多く作るようになるからです。大体2か月から一年くらいで色はなじみ、しみが取れます。(色素沈着が出ても、しっかり強めの照射の方が再発は遅い)。紫外線を浴びたりこすったりしてしまうと、色が取れにくくなります。
対策:1、イオン導入:1-2週に1回 直後からのイオン導入はとてもお薦め!
2、トレチノインとハイドロキノンの二つの薬を使う 色が気になったら早めからお薦め!
3、レーザートーニングをする。
3)肝斑の発現や悪化 更年期前後の人は注意しましょう
肝斑の多くは頬や鼻、額、上唇などに両側対称にできるもやっとしたしみです。ひとつには妊娠出産や更年期、ピル内服などホルモンバランスの変化、ふたつめに紫外線やこするなどお肌を刺激することで発症したり、色が濃くなったりします。治療中のお肌はとても敏感です。紫外線やこすったりする刺激で、より肝斑が出やすくなります。
対策:トラネキサム酸の内服、イオン導入 肝斑リスクの高い人は強めのフォトフェイシャル等よりも部分的にレーザー治療をするほうが良い場合があります。
すべてのしみ治療前後の守っていただきたいこと
・かさぶたを大事にすること(早い時期にかさぶたが取れると色が残りやすくなります)
・紫外線を避けること
・シンプルなスキンケアを行い、擦らないこと
しみ治療の実際 実際には3つのやり方を組み合わせて治療します
部分的な治療 このしみを取りたい かさぶた7-10日 炎症後色素沈着が2-12か月
Qスイッチレーザー 1発550円、1cmx1cmで1万円 ; 平らなかさぶたが出来ます。3-4日目からスポッツカバーというコンシーラが使えます。
炭酸ガスレーザー 1~3か所 3300円~ (1.5㎜以下のものは1個550円)
黒ゴマ状のかさぶたができます。大きい脂漏性角化症やほくろの炭酸ガスレーザー治療で痂皮をはがしてピンクの傷になっている場合は洗浄OK。消毒厳禁、軟膏で乾かさないように7~14日保って下さい。1.5mm以下のシミは、かさぶたを大事にしていれば戻りジミは起きにくい。
ロングパルスヤグレーザー 1発550円 赤ぼくろ(cherry spots)や血管拡張症、血管腫に照射します。
全体的な治療
レーザートーニング 顔全体で13,200円 スタッフ照射
難治性肝斑、毛穴や皮膚を引き締め、産毛を脱色します。垢ぬけた感じになります。
フォトフェイシャル M22 IPL スタッフ照射13,200円/回 医師照射は26,400円 ニキビ治療7,700円
色々な色:赤ら顔、そばかす、シミ、全体の肌質改善、四肢や背中のシミ、ニキビ
レーザーフェイシャル : スタッフ照射13,200円 ロングパルスアレックスの全面照射 そばかす、ニキビ、脱毛
薬を塗る治療 しみとニキビの両方に効きます。
1、薬は、トレチノイン(メラニンと毛穴の詰まりを追い出す)とハイドロキノン(漂白剤)
2、皮脂を追い出し、毛穴がしまる。皮膚のはりがでる。シャイニーなピンク色の若々しいお肌になります。
3、紫外線や摩擦などの刺激で肝斑が悪くなることがあります。
Ⅰ)ゼオスキンヘルス (初回約5.5-77,000円 追加薬剤やレーザーは別)
フルフェイスの治療です。背中の治療にもお薦めです。4か月半。顔全体が引き締まり、リセットしたお肌
治療開始後1-2月は顔全体が赤く剥けひりひりと辛い治療ですが、結果は素晴らしい
Ⅱ)トレチノイン療法(東大吉村先生による)(費用の目安 1か月1.5-2万くらい、2か月+α)
部分的に薬を塗ります。皮膚の剥けが少なく、お化粧で隠しやすい。
肝斑のみの方にはおすすめしていません。
Ⅲ)レチン+ハイドロキノン チューブや軟膏ケースにいれて処方します。補助療法です。
シミの種類と治療法
日光色素斑 平らで盛り上がりのない褐色のしみ Qレーザー、フォト、トレチノイン療法
脂漏性角化症 表面がざらざらと盛り上がっているしみ
小さなしみ:炭酸ガスレーザーやハサミ 大きなしみ:液体窒素の凍結(複数回)、手術で切除
肝斑 頬や鼻、額、上唇などに両側対称に、もやっとしているしみです。
飲み薬:ビタミンC、トラネキサム酸(血栓リスクの高い人には勧めません) 塗り薬:ハイドロキノンまたはルミキシル
イオン導入 皮膚の調子を穏やかに整え、炎症を抑える
強力な治療方法 :ゼオスキンヘルス
内服+フォトまたはレーザートーニング
雀卵斑(そばかす) 両頬に小さな明るい褐色の色が散在 幼少児期から左右対称にあります
フォトフェイシャル、効かなければレーザー照射、薬を塗る治療
真皮メラノサイトーシス(遅発性太田母斑様色素斑) 色調が灰色からやや黒ずんだ数ミリ程度の丸いシミ。両頬に出来ます。きれいになり再発なし。
Qルビーレーザーは半年~1年おきに2-3回が目安、7-10日程ガーゼ等で覆う必要があります。
Qヤグレーザーを4〜6か月ごとに照射します。6-9回。表面に反応しない
炎症後色素沈着 傷痕の色です。レーザー照射の後のものは、「もどりじみ」とか「レーザー焼け」といいます。にきび、擦り傷、ヤケド、手術、レーザー照射、深めのピーリングなどで起こり、1年くらいでなじむことが多い。 擦らない、紫外線に当たらないことが大事です。
ビタミンCのイオン導入 トレチノイン療法 早めの治療がお薦めです
しみ治療のリスクと副作用 我慢がひつようなの
1,期間がかかる
2,炎症後色素沈着という黒くなる時期やかさぶたなどの時期がある。再発。
3,肝斑の悪化
4、途中で薬の接触性皮膚炎などの湿疹、にきび、