薄暗くなった後電車に乗ると、向こうの窓ガラスに映った自分の顔が気になります。法令線とか鼻唇溝といいます。形成外科医にとっては、鼻唇溝の方がなじみが深い。この法令線とその上の目頭から斜め下に走るゴルゴ線と言うのかしら?その二つのへこみが、「ああ嫌だな、老けて見える」と感じるエイジングの最初のサインです。
で、素材辞典のモデルさんを並べてみました。
推定0歳。かわいい!!赤ちゃんだって、へこみはある。ふっくらしたほっぺと口の周りを分けるへこみです。
推定10歳前後の女の子。口角より横にラインが出ます。口輪筋の外側で凹みがあるのがよくわかる。
20台。ひょっとしたら、窓に映るゴルゴ線(目頭から外下方へのへこんだライン)が始めて気になる頃? なんだかお顔全体の色がくすんで、表情に輝きがないですねえ?そうだ!!美容鍼のいい適応です。表情筋のトーナスが上がって、頬がきゅっと締まると、この写真より5歳は若返って見えると思います。鼻のすぐ脇にFiller(ヒアルロン酸やコラーゲン)を注入してもよいけれど、それよりやっぱり美容鍼かな?
推定30台。この方はあまりゴルゴ線は目立たないでしょうね。下瞼の影のほうが、窓には映ってしまいそう。
推定40台。ボトックスやFiller、サーマクールの適応がある方です。頬の緩みがまだ目立たない。北里大の先生だったら、そろそろ手術の時期ですよーーっておっしゃる頃です。頬の脂肪が眼の下からさらに下がってきているために、ゴルゴ線が目立つようになってきていますね。
このあと、私の顔と筑田先生の顔を並べようとしましたが、少々暗い気持ちになったのでやめます。
美夏クリニック http://www.mika-clinic.com
赤ちゃんだって、法令線はある。
でも、頬の脂肪がだんだん重力で下がってくると、法令線の上にかぶるようになって、へこみが目立ってきます。
ゴルゴ線のあたりはあったはずの頬の脂肪がなくなって、これまた寂しげなへこみを作る。
アンチエイジングの手技は、タイトニングといって皮膚を引き締める(フェイスリフトや瞼の手術、サーマクールなどがこれに含まれます)と、オーギュメンテイション(膨らます)に分かれます。Fillerは膨らます手技です。