そういえば、吉祥寺に引っ越して来られてから、ウェブサイトなどの原稿を書いてくださいとお願いしても、周辺の方へ先生が診療を始めたことをお知らせしないと大変ですよとお願いしても、毎日毎日この「漢方内科学」のことしか、筑田先生の頭の中にはないようでした。しかもやっと書き終えたかとほっとすると、すぐに書き直しを水野先生から依頼されるらしく、頭を抱えている筑田先生をずいぶん拝見いたしました。
完成おめでとうございます。
「異なる次元の見方をするために、脳を切り替えながら、多方面から観察し考える」という診察方法は興味深いですね。
美夏Dr.も同じような経験があります。私は、もともと形成外科医ですので、完全に外科系です。内科的なアプローチからはかなり遠い科です。それが、形成外科を始めて10年以上たってから、亀田総合病院で宮崎和広先生(私の皮膚科の恩師です。医師にはなんてたくさん恩師が必要なことでしょうか!?)に皮膚科を習い始めました。
形成外科は、皮膚外科的な側面もありますので、消化器外科の先生が消化器内科を学ぶような部分はあります。でも実は体系は全く異なります。皮膚科的思考方法になれて、宮崎先生から「もう大丈夫」と卒業証書を頂戴するまで、やはり数年(6-7年)かかっています。(卒業を言われたときにはどんなにうれしかったことか!!)
きちんと専門科を学ぶには、最低6-7年はかかるということですね。
それで現在、同じ患者さんを拝見しながら、皮膚科的に理解しようと鑑別診断をしていて、ある瞬間から形成外科的なアプローチに変わるのを、良く意識します。切り替えはスムーズなんですが、でも明らかに切り替わる。
筑田先生が患者さんを診察しているときにも、同じように無意識下で切り替えながら、診察しているんですねえ?処方箋は、西洋薬やら漢方薬やら、同時に処方されていることも多いのですが、書いているときにも、かちっかちっと、頭が切り替わっているのかしら?
とても面白く感じました。