摩擦しないで、こすらないで NO.1
2006/6/19にブロックブログの美夏先生と楽しい仲間たちにアップした記事です。過去のアーカイブに入るかしら?
しみを取るための方法は、すでにほとんど確立されています。治療方法には、レーザーや光照射、ハイドロキノンやトレチノインなど外用療法など、こういうしみにはこういう治療をすると決まってきています。言い換えると、どこの施設でも、治療機器と医師の技量があれば、あまり差がありません。診断能力と治療方針、および適切な機器があるかどうかが、治療の良否を決めると言えると思います。
しみ治療を円滑に進める最低条件は、私はスキンケアだと思います。いくらきちんとした治療をしても、スキンケアがきちんと出来ていないと、良くなるどころか反って悪化します。 日々のスキンケアで重要なことは
1、紫外線をさける
2、摩擦の力をかけない
本日の話題は「摩擦の力をかけないで、こすらないで」
私たち有色人種の皮膚はもともとメラニンを産生しやすい。こすってしまえば、メラノサイトはすぐに元気になって、皮膚を防御するためにメラニンを作ってしまいます。メラニンは皮膚の中を守るための防御装置です。
摩擦しないでと、お話しますと皆さん異口同音にこすってませんとおっしゃいます。でも本当にそうですか?
1)洗顔は、ダブル洗顔はやめましょう。ふき取りタイプのクレンジングでティッシュでごしごしやっていませんか?
2)洗顔のときに、指や手のひらが特に頬骨の上を往復してませんか?
3)余分なものが入っていない石鹸(純石鹸)で汚れを浮かすように、丁寧に、皮膚をこすらないように優しく洗ってくださいね
4)お水で流すときには、パッティングするように洗っていますか?
5)タオルは押し当てて使っていますか?やわらかいタオルをそうっと押し当てるようにして、水気を取りましょう。
6)たくさんの種類の化粧品を塗るたびに、お顔の皮膚はこすられていませんか?化粧品の種類はなるべく減らしてくださいね。
7)マッサージしていませんか?
8)横を向いてお休みになる方、枕でこすっていませんか?
9)頬杖をつく癖はありませんか?
優しく洗っているつもりでも、皮膚の上をあなたの手は1日に何回往復していることでしょう?お顔の皮膚は触らない方が、色はつきません。 1回こすれば、1回分色がつきます。
手のひらを頬骨の上にのせると、骨が触りますね。その頬骨の上に色が強い人(肝斑も慢性の炎症後色素沈着であるとおっしゃる方がいます)、目の周辺のみ色が白く肌理が細かい人、法令線または鼻唇溝と言う口の横のラインは色が白い人、えらの上内側の色が濃い人は、是非洗顔方法を見直してみてください。
こするのをやめる、化粧品の数をへらすだけで、半年経てば皮膚の状態はかなり改善します。
でも先生は痒くて時々掻いているよね? だから痒いところは、色がついているでしょ?すみません。