なすびNs.のブログをお読みになりましたか?
http://mika-nasubi.jugem.jp/?day=20061004
表情によるおしわは、鏡の前で御自身で気になるというより、表情をみている周囲の人のほうが、気になるものかもしれません。美にこだわるNs.なすび(ナースBナス)の額が動き始めると、本人よりもこちらが気になります。
別に私のしわは私には見えないから、治療していないという言い訳をしているわけではありません。
Ns.なすび 「言い訳でしょう!?さっき痛いからねえ、なんて言っていたじゃあない。」
このなすびNs.のブログ(ナースBナス)の下にクルエラがいますね。クルエラは101匹わんちゃんの悪役の女性です。この表情は典型的な眼瞼下垂ですねえ。眉は吊りあがり、眉のしたの皮膚はやや陥没気味で影がある。眉から睫毛まで縦方向に皮膚が伸びきっています。
クルエラは、瞼を持ち上げる眼瞼挙筋が年齢とともに弱くなってしまって、まぶたが垂れ下がって物が見えない。それで精一杯額にしわを寄せ(前頭筋)、眉を上に持ち上げることで物を見ようとしています。勿論その結果ある程度見えるようにはなるわけですが、それでも眼の開き方は狭い。眉を吊り上げているから、皮膚は少しずつさらに伸びて緩んでくる。形成外科医美容外科医にとってはおなじみの状態です。
デイズニーのキャラクターをつくる方は人の表情をよく観察しておられますねえ。本当に感心してしまいます。
私は101匹ワンちゃんは拝見していないので、詳しくはわかりません。でもこの表情を拝見いたしますと、クルエラはいつもいつも前頭筋を緊張させて眼を開き、頭痛肩こりがさぞかし強かっただろうと思います。また、夕方になると前頭筋がくたびれてきて、目の開きは更にわるくなり、顎を上に上げて(顎を突き出して)やっとの事で見ていただろうと思います。
この眉毛睫毛間の距離ですと、最初にするべき手術は、挙筋腱膜の修復術(挙筋前転術)ですね。皮膚の緩みもかなりありますので、皮膚も切除した方がよさそう。でも多くを切除するとどうしても上の瞼がはれぼったくなる。やや二重のラインを広めにした方がよさそう。それでも完璧を期すには、結局眉下のリフトが必要になりそうです。
なすびNs. 「じゃあクルエラは手術をしたら、もっと明るい性格に変わるかな?」
美夏Dr. 「眼瞼下垂の人は印象が暗くなりがちだって話をしているわけじゃあない。でも、瞼を開けば余分な力を入れる必要がなくなって、疲れなくなり、明るい前向きな印象になるかもね。病気があったら、その病気のせいで陽気になることはやっぱりないものね。
見た目が美しくなることで、明るくなる方ってたくさんおいでになりますね。」
顔の表情って大事ですよね。ボトックスで眉間のしわがなくなったり、手術で眼瞼下垂が改善して肩こりや頭痛がなくなって、生活が楽しくなったり。そんなお手伝いが出来たなと思うときが、この仕事をしていて良かったなと思う時です。
posted at 2006/10/05 12:44 | kojitomika |
permalink/全文表示 |