ボトックスの記事はこちら
汗が気になる季節。多汗症についてまとめます
多汗症の治療の手順
1、剃毛した脇の下に麻酔のクリームを塗ります。サランラップで覆って30分。
2、痛みに敏感な方は冷やしながら注射します。浅い部分におよそ7mm間隔で注入してゆきます。
3、1週間で汗の量が激減します。部分的に発汗する場所があれば、その場所のみご希望で追加注入をします。(全体に注射すると、一ヶ月の許容量を超してしまいます)
ボトックスの効果が持続期間は、多少人によって差がありますけれど、4ヶ月前後。汗の多い時期に向けて、年に1回注射したいなという方には、5-6月が一番良い時期ですね。
ボトックスの注意事項
1、血清アルブミンが入っています。加熱はされていますので、肝炎やエイズなどの血液を介してうつるウイルス性疾患については安全です。クロイツフェルトヤコブや今は分かっていなくても他に加熱によっても死滅せず血液を介してうつる疾患があれば、安全であるとは言いきれません。
2、多めの量を頻回に注入していると、ボトックスを効かなくする抗体を自分自身が作ってしまう場合があります。そうなるとボトックスの恩恵が受けられなくなります。抗体を作らないためには、途中でボトックスを追加したり、必要以上に注射するのは避けた方が良いと思っています。アレルゲンーこの場合ボトックスーの量が多かったり、注入の機会が多いほど、そして本人がアレルギーを起こしやすい体質であるほど、抗体を作りやすい。
3、代償性発汗 他の部分の汗が増える場合があります。交感神経節ブロックなどにくらべ、汗を抑える面積は脇だけで小範囲なので、お困りになる患者さんは滅多におられません。いずれにしてもボトックスの効果が切れてしまえば、代償性発汗もおさまります。(こういう一時的な治療って、良い結果も悪い結果もなくなってしまう。その分安心とも言えます)
この時期にわきボトックスの治療をお受けになると、汗じみも気にならなくなるし、スポーツするのも快適ですね。
ポイントは、汗をかく範囲に しっかりした量を注入する こと。。。当たり前ですけどね。
数年前までは、両側合わせて大体60単位注入していました。最近では80単位から100単位くらいを注入することが多い。多めにしっかり注入するほうが、しっかり効いています。
狭い範囲に60単位しっかり注入して、周辺に汗が出る時には追加をさせて頂くというのでも良いですよ。少ない量を広い面積に注入して、汗をかくからと中途半端に足すのが、一番効き目がないように思います。結果が分かるのに数日かかるから。。。
5月8日までキャンペーン中