葛は薬膳では、風邪の予防や熱 頭痛 首筋のこわばり 腰痛などに良く用いられます。
動脈拡張作用があるとされ、狭心症や心筋梗塞、心不全のかたの冠動脈への血流改善作用や抹消血管を過度に収縮させる事態を回避し心臓への負担を軽減するとして心臓疾患の方に良いといわれています。
さらには、今の時期の消化管の冷えに有効で、冷えから生じる腹痛や下痢の予防や緩和に用います。
中医学では脾経・胃経に属します。
瘀血といわれる顔色の悪く活気がない疲れやすい・食欲がない症状などに効果を発揮します。現在では、葛はイソフラボン誘導体が含まれ発汗、解熱作用があり、カルシウムの吸収促進や血中コレステロールの上昇予防効果があるとされています。
夏場はお菓子で食しますが、冬場の葛は体温調節の目的があるため温かくして用います。ある実験では、末梢温を2℃ほど数時間改善させる効果が得られていました。
料理はくずあんとして用います。鶏肉・人参・ほうれんそう・はくさい・きのこ・ねぎ・しょうがなどを煮てお塩・酒・香り付けのしょうゆで味付けし、水またはだし汁でといた葛をいれとろみをつけます。このくずあんはご飯や、肉・魚などいろいろなものにかけて食べることも出来ます。うどんやスープなどでもとろみづけし食します。
料理にとろみをつけるのには片栗粉をよく用いますが、片くりには上記の作用はないようです。片くりと葛は似て非なるものなのですね。片栗粉よりお高めですが、大切な人のためには「葛」なんですね~。