今回は春の七草のうちのせりについてのお話です。
「せり」 は 芹 と書きます。その名の通りせり科の植物です。せりは水の多い湿地に生えます。群生するように育つため競り合う「せり」であるというのが名前の由来の一説とか。品種によっては霜にもとても強く生命力のある植物です。
食物そのものの生命力が強いものは、やはり食しても素晴らしい効果をもたらします。
せりは肝経、大腸経、小腸経に属します。気を補って健康にするといわれます。血脈を通じさせるともいわれますので、東洋医学でいう気と血に作用させるまぁ素晴らしい食物です。さすが冬場に失った体力を回復させようとする春の食べ物ですね。体に熱のある場合には生や火を通す時間を短くすると効果的であるとされています。
現代の栄養学では、やはり青々としていますからビタミンA,C、鉄、カルシウムが含まれています。つまり、だんだん皆さんもわかってきたと思いますが、「肌にも効きます」というわけです。
せりの料理としては、さっとゆででごまあえなどのおひたし、お鍋などでしょうか。根も食べれますから豚バラと煮てみたり。もちろん生でも良いのでおすまし、炊き立てのご飯に刻んだせりと焼き鮭のほぐしたもの(何でも)と混ぜるなど意外と色々あります。
春の香りのする食物はなるべく買ったその日に料理します。香りが飛ぶとその分、気に作用する効力が落ちると考えます。保存は濡れた新聞紙に包んで出来れば立てて冷蔵庫で保存します。せりが育ったであろう環境に近くなるほど栄養素も失われにくくなります。
美夏Dr.「ナースKさん、ニキビで美夏クリニックに来てくれるようなお嬢さん方は、青菜のゆで方なんて知っているのかなあ?」
Kns.「どうでしょうねえ?たっぷりのお湯にお塩適量でゆでるのですが、特に山菜でアクが強いものには重曹一つまみ足していました。根っこの方を最初にゆがいて、葉っぱの方は本当に一瞬お湯に放してすぐ冷水にとる。ゆですぎると、美味しさも香りもとんでしまうからーー。」
美夏Dr.「最近の野菜ってアクが少ないから、美夏Dr.は重曹入れないし、ゆがいた後水にとるのも本当に短い時間にしている。」
Kns.「根っこの方を10cmくらいで残しておいて、水に入れておくと、伸びてきてまた食べられますよ。」