ピーリング アンチエイジングの実際のNO.2
アンチエイジングの実際のNO.2 になるかしら?本日はピーリングについてです。
ピーリングという皮膚科的な手技があります。これは皮膚を薄く剥くものです。いわゆるアンチエイジングの層の分類で言えば、皮膚の一番表面からある一定の厚さでピールします。リンゴの皮むきをピーラーって言いますよね。そのピーリングです。私の所でさせて頂いている内容は、下記アドレスからご覧になれます。ケミカルピーリングや、レーザーピーリングや、microdermabrasion シルクピーリングなどです。
http://www.mika-clinic.com/kamoku/geka01.html
東洋人の皮膚は、炎症後色素沈着が残りやすく、ケロイドなど傷跡が目立つ場合があるのが特徴です。そのため一般的にはピーリングは角層までの浅いピーリングが主流になります。TCA(トリクロロ酢酸)や炭酸ガスレーザー、エルビウムなどで、表皮を超えて真皮に至る深さでピーリングすることもありますけれど、どちらかというと例外的です。
ピーリング 皮膚を剥いて何がいいのか?
「表面のくすみがとれ、毛穴の汚れが取れ、新陳代謝が高まる。」
結局ここにつきるでしょう。
反対に何に気をつけなくてはならないか?
ピーリングは皮膚の表面をピールーお掃除しています。皮膚表面の皮脂だとか、天然保湿因子だとか、角層だとかを取り除いているわけですから、愛読してくださっている読者はすぐお気づきになりますよね。バリアを破綻させているのです。
乾燥しやすい。外からの攻撃に弱い(かぶれやすい、日焼けしやすい、ウイルスなどの感染に弱くなる)。
イオン導入やハイドロキノンなどの薬が、バリアが破綻することで浸透しやすくなるのは、事実だと思っています。でも浸透しやすいのだから、当然かぶれやすい。どうぞ気をつけて下さいね。
ピーリング系の治療をお受けになった後は、保湿と日焼け止め(かぶれにくい製剤を使ってね)をしっかり使いましょう。
そしてホームケアでピーリングをなさっている方は、ざらつきが増えた、赤みが見えてきた、かゆい、乾燥するなどの症状が出てきたら、赤信号です。皮膚科にかかりましょう。
そうそう、私の好きな薬にトレチノインがあります。トレチノインはレチノイン酸とかビタミンA酸とも言いますが、細胞のターンオーバーを促す薬です。基底層に働きかけて皮膚の新陳代謝も促します。働きかけている場所は、基底層だったり、線維芽細胞だったり、血管内皮だったりしますが、これもまた結果としてのピーリング剤です。
なすび「そういえばセンセ、ピーリングなんかいつでも受けられるのに滅多にやらないよね?」
DR.美夏「そうなの。だいたい私の肌は乾燥してかゆい。これにピーリングすると、ひりひりして結構不快なの。ケミピ(ケミカルピーリング)も、レーザーピーリングも、割に辛い。だいたい顔触られるのは、あんまり好きではないし。いちどだけ、エステに行って色々やってもらったことがあるんだけれど、そして良いエステティシャンだったんだけれど、かえって緊張しちゃって、リラクゼーションにならなかった。」
なすび「かゆくて自分で掻いているんだから、ピーリングすれば、そりゃしみるでしょ。いつもせっかく掻いちゃあ駄目だって言ってるあげてるのに。」
Dr.美夏「新しい看護師さんが来てやむを得ないときのみ、練習台になるの。うっかりその前に眉そりなんかしちゃうと、痛くて痛くてーーー」
なすび「じゃあ、ピーリングに向いている肌ってどんなの?」
Dr.美夏「ニキビにケミカルピーリングは、ある程度効くよね。酸で殺菌されるでしょ?でもトレチノインの方が簡単だと思っている。」
なすび「他は?」
DR.美夏「肌理の粗い肌。でもこすっちゃって厚くなっている肌には、ピーリングなんかするより、とにかくそっとしておくようにする方が良いよね。どういう皮膚がこすっちゃった皮膚なのか、なすびもあと半年すれば一目で分かるようになるよ。3ー6月正しいスキンケアをすれば、見違えるようになる。やりすぎて悪くなっている人って多いの。なすびも気をつけた方がいいよ。」
なすび「努力をさぼって、痛みを回避して、美を引き出さないのもどうかしらね。」
Dr.美夏「美人画家が美人である必要はない なんてね。」
なすび「さぼる言い訳はいくらでもあるって訳ね。」
Dr.美夏「レーザーピーリングはスペクトラピーリングと言う熱の入りやすい、毛穴の引き締まりの良いと言うのをやっているんだけれど、これは効く人は効くよね。ざらつきの目立つ人に良い。どこにも書いていないんだけれど、脂漏性皮膚炎の人に照射すると、熱でマラセチアが飛んじゃうのか、結果がいいの。」
なすび「シルクピーリングは?」
Dr.美夏「角栓を抜く必要がある人かな。お手軽で結構きれいになる。リスクも低い。どちらかというとエステ的な治療だと思っている。」
posted at 2006/07/31 19:56 | kojitomika |
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