【新しい創傷治療】の現在の常識のポイントは
1、消毒しない2、よく洗浄する3、湿潤環境(ウェットにする)に傷をおく の3点です。
消毒しない 消毒薬は、細菌(ばい菌)について、殺菌作用があるものを言います。消毒薬は、傷が治ってくる過程で新しく出来てくる新生細胞やその場所で防御作用をしている白血球などの細胞にもダメージを与えます。傷が治るのに役に立つ良い細胞についても、外からの敵かもしれない細菌に対しても、ダメージを与えてしまいます。細胞障害性があります。 また消毒薬でかぶれることがあります。「傷が治りません。」とおいでになる患者さんのなかに、消毒かぶれの人ってかなりいます。
良く洗浄する 怪我したときに最初にすべきことは、外から入ってきたものがあれば、それを洗い流し、免疫機構の働きを充分に助けてやることです。大量の水で洗い流すのが一番です。細菌など微生物も洗い流し、砂や異物も洗い流す。外傷性刺青にならないようにするためにも大事です。
湿潤環境にする モイストヒーリング 傷の場所では傷を治すような物質を自分自身で作り出しています。乾いてしまうと、その自分を守る細胞、新しく治ってゆく細胞は死んでしまいますし、物質であれば壊れてしまいます。