身体の生きている細胞にとって、血の巡りは必要不可欠です。細胞も細胞分裂で産まれ、細胞死に至ることを繰り返しています。少しずつエイジングしても、個体や臓器が恒常性といって、その形を保つためには血流が大事。いつも絶えることなく流れて、酸素と栄養を補給しないと駄目なの。
形成外科医の基本は何かって言うと、創傷治癒です。傷を治すというのが、基本中の基本。形成外科の外来診療では、怪我や腫瘍や手術など、比較的期間が短い治療が多い。 でも褥瘡のように、長い治療期間が必要な疾患もあります。
「褥瘡」つまり「床ずれ」は、血流不足で皮膚に穴があいてしまったものを言います。 ベッドや椅子や靴などと骨の間で、皮膚や皮膚の下の組織が圧迫されて酸素不足栄養不足になって、皮膚が壊死を起こして傷になった。月単位で少しずつ治療してゆきます。
私が面白かったのは、1:圧迫を解除する方法としてマットレスの進化 2:チーム医療で医師、看護師、作業療法士、薬剤師など知恵を出し合って一人の患者さんを拝見する 3:塗り薬の細かい使い分け でした。ゆっくり2日間聞きたかったけれど、8月29日のみの参加で帰京しました。
自分自身が形成外科専門医なんだって再確認した学会でした。