爪は元の部分で作られ、爪の滑走路である爪床を先のほうへ伸びてゆきます。爪の元の位置は変わらないのですが、先のほうは自由縁です。深爪をすると、爪の両側が皮膚に食い込みやすくなってきます.
腫れる、痛む、赤くなる、膿みが溜まるなどの症状を起こすような、食い込んでしまった爪を陥入爪といいます。
これは今朝切った私の左親指。爪の角のところが、皮膚より手前にあります。 このように角を丸く落とすと食い込みやすくなります。
こちらは、適切な切り方。右親指。
皮膚の上に爪の角が乗っていますね。一度この形になれば、爪が食い込んで行くのを防ぐことができます。
観察力の優れたあなたはお気づきになりましたね。そうです。美夏Dr.も形成外科医になる前は、結構深爪をしていました。その部分の爪が白くなっています。陥入爪の患者さんを拝見するようになってから、右のように切るようにしています。
美夏クリニック http://www.mika-clinic.com
じゃあ陥入爪になってしまったら、どうするの?
1、両側の爪の部分を生えなくする―――フェノール法という薬による手術、炭酸ガスレーザーを使う手術、メスとはさみで行う手術
2、先のほうを持ち上げるような装具をつける―――ガーター法、ワイヤー法、VHO法など
美夏クリニックではもっぱらフェノール法とワイヤー法です。VHO法も良さそうなんですが、1日講習会に行かなくては材料を卸してもらえません。なかなか時間がなくて、申し訳ないです。
1の欠点は爪の幅が狭くなる
2の欠点は再発再燃が1より多い
に尽きると思います。