花粉症と鼻汁染色、スクラッチテスト
花粉症治療
今年は暖冬のためスギ花粉症が例年より早く1月末頃から始まりました。 美夏クリニック ( http://www.mika-clinic.com ) にも風邪かなと診察においでになります。
花粉症が疑われる場合には、その場で鼻汁を採取して白血球の好酸球を染色してみます。
花粉症などのアレルギー性鼻炎では赤い顆粒を持った好酸球が綺麗に染まり、単なる風邪や細菌による鼻炎と鑑別が出来ます。
この花粉症なのか上気道炎なのかの鑑別をするための染色は、適切な治療を行うためには必ずやっておく必要があります。
さらにその場で結果が出る検査としては、スクラッチテストがあります。腕にわずかな引っかき傷をつくり、花粉エキスをたらして15分。その花粉とその方が反応しているかどうか、結果が出ます。
検査センターに依頼する血液検査もあります。血清の特異IgE抗体でさらに何にアレルギーなのかが判りますので、予防対策が立てやすくなります。
例年花粉症の症状が重い方は花粉が飛び始める少なくとも2週間前から点眼、点鼻薬と経口剤でしっかりと予防しておきますと症状はとても軽く抑えられます。 もちろん治療が遅れてしまった方でも花粉の飛んでいる期間は治療を早めに始めることは大切です。
一般に薬局で買い求める抗アレルギー剤、特に抗ヒスタミン剤は服用で眠気がくる事が多いのですが、クリニックでは眠気の少ないものを処方します。
漢方薬も大変よく効き、眠気は全く起こさず、むしろ頭が冴えて来ますので、就寝前には避けたほうが良いかもしれません。
スギ花粉で悩まされるのもあと一月ぐらいですが、スギアレルギーの方はヒノキにも感作されている事があり、其の場合ですと5月に入ってももうしばらく悩まされる事になります。
それにしても日本人の約20パーセント程度がスギ花粉症といわれ、国民病と呼んでよい異常な状態です。 根本的治療法として、スギ花粉を減らす対策を国家レベルで取り組むようにしてほしいものだと常々思います。(Dr.筑田 記)
「ちょっと話題としては遅いんじゃあない?」
と聞いたところ、まだ結構患者さんおいでになるからねえ、との事でした。
美夏Dr.はスギの花粉症ですが、今年はあまり抗アレルギー剤を飲まなくても、症状が軽くてすみました。スギ花粉の飛散量が少なめだったのでしょうね。
4月にはいって、美夏クリニックは少々暇です。こんな時期でないとなかなかブログは書けません。筑田先生からも、原稿がまとまって届いていますので、少しずつアップしますね。
posted at 2007/04/07 09:02 | kojitomika |