昨日アンチエイジングと書き始めて、つい日ごろ感じていることを書いてしまいました。でもそれはポリシーの話で具体的ではなかったですね。本日は、もう少し自分の専門分野での具体的な治療方法について、4回シリーズくらいで書きます。(そういえば、完結していない話題が一杯残っています。金属アレルギーやら痒いやらピアスやらーーー。これも中断したり続けたりになりそうですが。まあ話題は一杯ありすぎてエンドレスですものね)
形成外科美容外科のアンチエイジングと言った場合、まずターゲットを絞る必要があります。ご自分の気になる部分と受けている治療が、深さでずれていれば満足する結果は得られません。
やや極端ですが、話が分かりやすいように分類します。
1、浅い層のアンチエイジング
これは皮膚の構造から言えば、表皮と真皮浅層に対する治療をします。気になる症状は、大きく分けてしみ(色の問題)と毛穴こじわ(形の問題)です。治療の方法としては、美容皮膚科的な治療ースキンケアをします。
2、中くらいの深さのアンチエイジング
これは、真皮がターゲットの治療をします。普通の皺、ほうれいせんや眉間のしわ、縦長の毛穴など。軽い緩みもここに入ります。治療手段としては、filler(コラーゲン、ヒアルロン酸などの注射でくぼみを持ち上げる)とボトックス(しわを寄せる筋肉の動きを止める)がメインです。
最近リフトアップ用の器械を用いるマシン系の治療もこの2番目に入るでしょう。真皮にいかに熱を入れるかがポイントですからね。つまりサーマクール、タイタン、ポラリス、リラックスFなど
3、深い部分のアンチエイジング皮膚と骨格の間の位置関係がずれてしまった場合の治療。たるみ緩みが気になる場合です。結局フェイスリフトや瞼の形成など手術になります。
美容をやっている形成外科医の集まりで話題になる中に、はっきりした結果が出る治療、患者さまが喜ぶ治療という分類があります。
上記の中で、1のしみの治療、2の注射による治療、3の手術による治療というのは、術前後で結果がはっきり出る治療です。反対に毛穴に対する治療やマシン系のリフトアップの治療は評価が難しい治療です。その評価方法についても、いずれ書きますね。
posted at 2006/07/11 10:12 | kojitomika |
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