片頭痛は女性に多く、月に数回ズキンズキンと脈打つように起こる頭痛です。
発作は何も他のことが出来なくなるほど痛みが強いのが特徴で、頭の片側で起こることが多い。吐き気や目の奥が痛くなることがあります。
筋緊張性頭痛や群発頭痛とは治療法が異なりますので、鑑別診断が必要です。もちろん脳腫瘍や脳血管障害、髄膜炎からおこる頭痛を最初に除外診断する必要があります。
この片頭痛を起こす誘引があります。
発作の誘引として、過労、睡眠不足、あるいは過眠、騒音や光刺激があります。生理周期も影響し、生理前後に起こりやすいとされています。
ある種の食物を摂ると片頭痛が起きやすいと言われています。アルコール、とくに赤ワインやカフェインとある報告では50%以上の関連があるそうです。そのほかにチーズ、チョコレートと片頭痛も関係がありそうだとされていますが、明らかではありません。むしろ発作の前駆症状として甘い食べ物を渇望するようになる為、結果として関連づけられているとの考えもあります。
女性の方でダイエットのため食事を抜く方がいらっしゃいます。食事の時間が不規則であったり、脱水(つまり水分が充分摂取されていない)があったりすると、それは片頭痛の発作の誘引となると考えられていますのでご注意ください。
その他コーヒー愛好家ではカフェインの摂取中断で発作が誘引されるとされていますので、普段頻繁にコーヒーを摂取する方は頭痛と摂取回数との関連に気をつけてみてください。 他にナッツ類、バナナ、柑橘類、アイスクリームなどが頭痛発作誘引になるという報告もありますが、まだはっきりと分かっておりません。
ただし、片頭痛を起こすきっかけは人によって異なります。片頭痛をお持ちの方は、食習慣やそのときの御自分の状態がどうか、慎重に観察してみると、発作を予防する上で大変役に立つと思われます。
治療には薬物療法(西洋薬:予防薬と発作時の薬)でかなりの効果があげられています。東洋医学のほうでは、発作の有無に関わらず鍼治療を継続すると、その西洋薬の服用より頭痛の頻度を下げる効果があったとドイツからエビデンス報告されました。鍼治療をしている私としては興味深く思いました。
posted at 2006/11/13 19:37 | kojitomika |
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