お顔のマッサージについて
皮膚を摩擦する、こするのはやめましょうということを、何度かお話しています。
皮膚は、紫外線や摩擦の力がかかると、皮膚とその中の身体を守るために、メラニンを産生し、色が黒くなります。また炎症が起きますので、真皮と呼ばれる層に水分が増え、毛穴が目立ち、血管が拡張し赤くなります。これは、美しい皮膚のためにはとても有害なことです。
では、なぜマッサージをするのでしょうか?一般的には血流を改善し、水を引き寄せ、皮膚の張り感を持たせると説明されます。だからマッサージによる皮膚の張った感じは2-3日しか保たれないわけですね。
また、皮膚を骨格からずらすように動かしますと、当然のことながら、皮膚と骨の間の距離は長くなります。言い換えると緩みがでる。重力には勝てませんので、たるんできます。
ゴッドハンドのマッサージは、皮膚表面に摩擦をかけず、なおかつ皮膚と骨格の間の距離を最小限にするマッサージということになりますね。確かにゴッドハンドが必要です。
ゴッドハンドをお持ちでない方は、皮膚をたるませないために、しみを作らないために、ぜひマッサージはおやめくださいね。
美容外科をしている女医さんで、スキンケアとしてマッサージを御自分にしているという人を私は知りません。
たまたまサーマクール照射後、皮膚がコンパクトになって、美容外科的にはよくなっていたのに、その硬くなった感じが気になって、マッサージを続けていたという方がおいでになりました。せっかく皮膚表面積を縮めるために、高周波というエネルギーで結合組織を熱したのにと、びっくり致しました。
マッサージの効果について、一般の人と医師の間では理解が全く異なるのに毎度驚きます。
ぜひマッサージをお受けになるときには、「皮膚表面に摩擦をかけず、皮膚と骨格の間の距離を伸ばさないマッサージ」をお願いいたします。
posted at 2007/04/03 19:16 | kojitomika |
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