それでは、本日のインタビュ-は「血」に行きましょう。
Dr.美夏 「血」と漢字を見れば、出血する、血わき肉踊る、のように、身体を流れる血を思い浮かべますが。
♪手のひらを太陽に透かしてみれば、真っ赤に流れる僕の血潮♪
DR.筑田 「確かにね、血液の血でもある。でも、血液だけを指しているわけではない。この【血】は、栄養素と潤いを身体の隅々までめぐらすものとして昔の人は考えたんだ。現在の西洋医学的に考えれば、血液成分やホルモンなどだよね。」
DR.美夏 「その【血】は貧血や多血症のようなものを考えればいいの?」
DR.筑田 「【血】が身体のそれぞれの器官や臓器が調和して健康に働くようにしているんだ。 例えば【血虚】という言葉がある。血が足りないことを言う。西洋医学でいう貧血も含まれているんだが、そのほかに皮膚は乾燥し、目の動きが悪く、手足の動きも悪くなる。西洋医学的には、悪性貧血や萎黄病が典型的だ。」
DR.美夏 「萎黄病って何?」
DR.筑田 「貧血がひどくなって、皮膚がしわしわ、髪がぼそぼそして顔色が黄色くなる病気があるんだ。拒食や生理などで思春期前後の女性に昔は良くみられた。貧血のひどい状態だ。
美夏DR.の年齢だと診た事ないでしょ?萎黄病って言葉は、今は使われないし、そんなにひどくならないうちに、普通は治療されている。」
また【瘀血】って言葉がある。これは血がよどんでいる(いわば清流ではなくて、動きのないよどんだ)状態を指す。目の隈、肌色が暗く、唇の色が青い。痔も【瘀血】の症状だ。舌の裏側の静脈がどす黒くとぐろを巻いて澱んでいる。
多すぎて、統制が取れず膨れ上がった状態を【血熱】と表現する。鼻血、歯ぐきからの出血、喀血、ニキビが出来るというような症状がでる。【血】は理解しやすいと思うんだけれど。」