武蔵野市立吉祥寺美術館より、特別展の案内状が届きます。
10月3日からの企画展は「写真と民俗学 内藤正敏のめくるめく東北」です。 こちら
ポスターの表全体をいつものようにそのまま画像にしたら、ちょっとインパクトが強すぎる。ちょっとおとなしい写真を選択して載せさせていただきました。
ポスターなどに書かれていることによると 内藤正敏さん(1938~)は、写真家で民族学者という二つの異なる領域で東北地方を中心に活躍されておられる方だそうです。東北と江戸・東京、自然と都市、王権と民衆、科学と宗教というような異質のテーマを交差させて民族学の論考を発表されてます。
次の内藤さんの言葉がこの方の世界を端的に表現しているように思います。曰く、「私にとって、写真が「視えない世界を視るための呪具」であるとすれば、民俗学は、さらにその奥を凝視するための「もう一つのカメラ」だ。」
何かちょっとおどろおどろしいような、それでいて魂をゆすぶられるような、そんな予感がします。
閑話休題 ポスターからの連想
この火の色はなんだろうか、これは原始の昔に焚き火を囲んでいた記憶の火と同じだろうか。
学生の頃フロイトやユングを読んだ時期があります。ユングによれば心の構造は、自我、個人的無意識、集合的無意識、ペルソナ(社会規範)に分かれます。 人類の心に共通にある普遍的な心の構造が集合的無意識です。個人の経験だとか、人種民族を超えたヒトに共通な心の形、記憶。夢や神話のパターンからあるとされた心のひとつの構造。
ちょっと不思議な火の色を見ていたら、この火はまだヒトが文明というものを持たない時代に、夜に焚いた火の象徴だろうかーーそんな事を考えました。