先週末1月15日に美容外科学会が竹橋でありました。早めに到着したのに、受付前はすでに列が出来ていました。
上眼瞼がメインテーマで内容が濃そうだったので、喜んで参加しました。参加医師数はかなり多かったように思います。ちょっと専門的な話になります。
眼瞼下垂は、目の開きが悪い。まぶたをあけても見える範囲が狭くて、特に上の方が瞼で遮られ、顎を上に向けないと見えにくい状態を指します。(保険適応の下垂症であるという事と手術で目の開き方が改善する事は、必ずしも一致しません。)
眼瞼下垂の原因には、コンタクトレンズによるもの、エイジングで挙筋腱膜や挙筋そのものがゆるんだもの、先天的に引き上げる事ができない ものなどがあります。
今回の学会では、「綺麗な瞼のラインを作る」「左右差を作らない」など、いかにして美しい形を作る繊細な手技を駆使するかに議論は集中していました。左の写真は、恥ずかしいですが17年前のパスポート写真の私です。コンタクトレンズ性の腱膜性眼瞼下垂が右にあります。右の写真は一昨年のもの。もともと下垂があった右内側の挙上が、少々不足気味です。
面白いことに、下垂の合った方の眉毛が濃い。(左の写真では右外側の眉をかなり抜いています) いつも眉を引き上げて見ていたから、眉毛の辺りの血流が良かったんでしょうか?眉毛の高さがほぼ一致しているのは、ボトックスのおかげかもしれません。こちらの写真では右の眉の方が高い位置にありますもんね。
信州大学の松尾先生は、いつものように下垂の手術と不定愁訴の改善についてお話しておられましたし、ヴェリテの福田先生はぱっちり目にしたいという患者さんの御希望と下垂の手術の満足度をお話なさっていました。
下垂の手術で、ミュラー筋のタッキング(縫い縮める)という手術があります。それは腱膜の深層を縫い縮める腱膜再建手術に他ならないと、百人町アルファクリニックの余座先生が仰せでした。説得力がありますね。
会場をざっと眺めると、典型的な一重で下垂を伴っている人、きっと腱膜再建術をしたかなという人、手術をする側の医師たちの瞼も様々です。瞼の手術は、機能と見た目の改善が得られるので、とても満足度の高い手術です。
まぶたの手術についての記事は こちら