形成外科や美容外科は、二重ばかり作っているわけではありません。普通の保険診療もしています!(今更何言ってんの?と言われちゃいますが)
黒い色のついている腫瘍は、色素性母斑という「ほくろ」、脂漏性角化症というしみもありますが、時にほくろの癌や他の皮膚がん が混ざっています。
左の画像が、ありふれた脂漏性角化症です。液体窒素で凍結したり、炭酸ガスレーザーで焼灼します。しばらく痂皮(かさぶた)ができたり、炎症後色素沈着(治療後の一過性のしみ)が患者さんに取っては辛い。
右の画像は「先生、これ何かなあ?」と言われ、一瞬凍結しようと思ったのですが、表面が固く気になったので、麻酔の注射をして切除しました。 ボーエン病という皮膚がんの初期状態でした。脂漏性角化症のなかに、がん細胞があった。
切除すると傷は1直線で残りますが、何であるか病理診断がつき、心配なものがなくなり、治療も小さなものであれば1週間で終了してしまうので、早くて簡単で治療後の見た目もよくて良いと思います。
脂漏性角化症のなかに皮膚がんがあった画像はこちらにもあります