ピカソはたくさんの女性との交流があったことでも有名です。どの女性も最終的にピカソに支配されてしまった。
展覧会のショッピングエリアで販売されていた絵葉書をスキャンしました。
左がマリーテレーズ、右がドラ・マールです。ちょうど同じ時期のピカソの愛人です。
一目みて、マリー・テレーズはやさしくてパステルカラー。ふわふわした女の子って感じです。柔らかな雰囲気をもつ女らしい女性だったのでしょう。ドラ・マールはピカソと出会ったときにすでにカメラマンとして独立していた知的な女性だったそうです。色彩も黒の線を中心にくっきりと、意志の強さと鮮やかな雰囲気が伝わります。
ドラ・マールには、「泣く女」の悲嘆にくれた印象と、いずれ精神的な疾患に見舞われる印象をもともと強く感じていました。でもこのドラ・マールの絵からは、心の中の痛みや相克を感じません。
どちらの絵も、ピカソが慈しみ好んだ二人の明るいキャラクターが感じ取れます。それにしても、マリーテレーズとドラマールではなんと性格が異なるかーー。絵を見れば一目瞭然ですね。
私の目には、どちらの絵もバランスのとれた美しい絵に見えます。もっともキュビスムで描かれて、古典的な美しさとはことなりますけれど。