バロック音楽は端正か?(アンドルー・マンゼ)

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 音楽は私たちの友達です。

 音楽を楽しむ幸福を得た人は、生涯の道連れとなる親友を得たのと同じ。いつも傍らにいて、心を慰め、生活に彩りと豊かさを与えてくれます。 

 昨日アンドルー・マンゼ(バイオリンーー画像はイメージ。古楽器ではありません)とリチャード・エガー(チェンバロ)の演奏会に行ってきました。(於 武蔵野市民会館)

 バッハの音楽は人の鼓動に近いと思っていました。なにか心の根源的な部分に共鳴するとてもベイシックな音楽ーーー。それなのに時々言葉を失って心を揺すぶられるよう。そうですね、どちらかというと端正で静かなイメージ。わたくしの大好きな作曲家です。

 それが、この2人の奏でるバロック音楽は「端正、静か」と表現されるものとは、全く違います。マンゼのテクニックは驚異的で、繊細さと力強さを併せ持ち、表現できないテクニックはこの人にはないようです。自由自在に繰られるボウから生まれる音は、情感にあふれ美しい。

 最初がバッハ。 音と音の間の休止がなく、切れ目なく続いていきます。感情をこめて歌っている部分や丁寧に淡々と弾いている部分もあります。バッハはおよそ300年前の作曲家なのですが、聞いていると現代音楽のように聞こえてきます。

 次にコレルリ。チェンバロのエガーとの演奏風景と音を聞いていると、「あらジャズを聞いているのだったかしら」と錯覚してしまいます。即興の現代曲のセッションを聞いているみたい。ビジュアルも楽しい。

 ビーバーパンドルフィという作曲家の音楽は、わたくしは初めてでした。いずれも17世紀の作曲家です。聞きながらパガニーニを思い起こしていました。いずれも「21世紀の新しい曲です」って言われても納得してしまいそうです。

 新しいバロックが彼らによって生まれているのかもと思いました。

 芸術は、時間と空間を越えて価値を発揮します。それを楽しめる私たちは恵まれた存在だと思います。

 

 

 なぜかこの所、頭重感、頭痛と抑鬱気分に悩まされていました。

 ちょうど来て下さった精神科の先生に 「更年期でしょうか?鬱かしら?抗ヒスタミン剤による精神活動の遅滞でしょうか?」とお聞きしたら、「働きすぎでしょ。お休みを取りなさい」って笑われてしまいました。

 音楽を聴いたら、元気になったように思います。また頑張らなくちゃあね。

 抗ヒスタミン剤については、またいずれ少々書かせていただきます。

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