三鷹に中近東文化センター付属博物館があります。前にもご紹介の記事を書いたことがあります。こちら
昨日は桜が満開で、吉祥寺は人の山、山、山ーー。あまりにもにぎやかなので吉祥寺を避けて、あきこさんから招待状も頂戴し、筑田Dr.と出かけました。(あきこさん、ありがとうございました)
11-14世紀のペルシア陶器が展示され、ペルシア陶器シリーズの第二弾です。 今回はラッキーなことにこの博物館の学芸員の方による解説もお伺いすることが出来ました。(土日曜日の午後1時から例外はあるけれど、解説なさっているそうです。)
歴史の流れの中でどのように陶器が変化したか、特に政治情勢や人のニーズなどと共にお話くださって、展示物がそれによって生き生きと輝くような感じがして、本当に楽しいひとときでした。陶土の工夫、技法も染付けやら蛍手やら浮き彫りなどで、どんどん変化して来たのですね。
トルコ石と同じ明るい青、コバルトによる群青色、そしてそれが何百年も経て銀化した色、色の変化一つとっても、とても美しく興味深く拝見致しました。
この博物館の駐車場から撮った桜です。上手な写真ではありませんが、お花見にお出かけになれない方へ。
この博物館の常設展もとても楽しい展示です。陶器やレリーフ、彫塑類、日本の印鑑のような形をしているけれど文字は側面に書かれている印章、ミイラの木棺、トキのミイラ、美しいタイル、レプリカのハムラビ法典やらロゼッタストーンなど。小学生むけのクイズまであるーー。
人が少なくて穴場です。でもとっても素敵な博物館なので、美術の好きな方、中近東の文化文明に興味のある方は是非どうぞ。
スタッフと話をしていたら、「えーっ、中近東っていうから怪しげな雰囲気かと思ったら随分ちゃんとした立派な博物館なんですねえ。今度行ってみよう。」ですって。そうですね、どうも世界の武器庫とか、いつも戦乱の場とかいうイメージがありますよね。
美夏Dr.は10数年前に学会でトルコに行きました。東西の文化の交わる地域で、トルコ美人の美しさとアナトリア地方の不思議な景観、じゅうたん、イスタンブールのエキゾチックな雰囲気。とても思い出深い旅行でした。(学会での内容は、ほとんど覚えておりませんーーー。)
この企画展で強調されていたことの一つに、中国とヨーロッパを結ぶ中継地点ーシルクロードーとしての役割がありました。14世紀の頃には中国の景徳鎮の窯の影響がペルシア陶器に現れてくるとか、形や色もどちらが先でどちらが模倣かなど、---。本当に面白い。
メソポタミアは文化発祥の場所ですものね、一度は訪れてみたいと思いました。