花粉皮膚炎
昨年の夏は、気温はそこそこ高くなったものの、梅雨が長引いて、このシーズンのスギ花粉の飛散量は例年並かやや低めだろうという予報が出ています。 http://www.sugi-kafun.com/
でも週末に鴨川に行ったところ、スギの林がそろそろ赤くなってきています。例年花粉がまっさかりのころですと、大げさに言うと「山が燃えている」ように赤くなります。
美夏Dr.は花粉症がひどいので、山が赤くなると鴨川に行くのはなるべく控えます。まだ東京の方がまし。東京でも抗アレルギー剤で頭はふらふらするし、鼻水くしゃみなどなどもう辛くって憂鬱です。
この花粉で花粉皮膚炎と呼ばれる痒み赤みなどの湿疹がでる方がおいでです。吸入してしまった花粉の影響ではなくて、花粉が皮膚について直接皮膚がかぶれる。
ちょうど花粉の飛んでいる時期に、瞼や頬など衣服に覆われていない部分を中心に湿疹が出た場合、化粧品や点眼液など直接皮膚に塗っているものによる接触性皮膚炎(かぶれ)や、アトピー性皮膚炎のほかに、花粉皮膚炎も念頭にいれて皮膚科では患者さんを拝見しています。 花粉皮膚炎の診断は、スクラッチテスト、皮内テスト、パッチテストや採血によるRASTなどでなされます。
普通のかぶれですと、かぶれている可能性のあるものを除去できれば症状は治まってきます。でも花粉によるかぶれですと、シーズン中は花粉を完全に除去することはむずかしい。 非ステロイド系の消炎鎮痛剤によるアレルギー性接触皮膚炎は場合によって症状が強い。そのため湿疹がでているときのお薬は、ステロイドが一般的です。
このステロイドが特に顔では、週に2回くらいで使っている場合には問題にならないのですが、長期にだらだら使うと血管が拡張する、皮膚が薄くなる、ニキビのような毛包炎などの感染症など、とても厄介です。だからこそ、顔のステロイドは最低限にというお話になるわけです。
花粉皮膚炎の場合には
1、抗アレルギー剤内服
2、保湿
3、症状の強いときステロイド外用(美夏クリニック http://www.mika-clinic.com では、可能であればmildクラスを週に2回までとお話しています)
がお勧めだと思っています。ちゃんと皮膚科医師の処方でおつかいくださいね。
その保湿剤なんですが、ワセリンが花粉をブロックするのでよいという話があります。亜鉛華軟膏も皮膚の表面に膜をつくるようにして皮膚を守りますので、それでもよさそうに思います。どの保湿剤がベストなのか、現時点では美夏Dr.には断言できません。とりあえず宿題です。
美夏Dr.の皮膚が花粉皮膚炎になれば、ワセリンと亜鉛華軟膏のハーフサイドテストが出来て良いのですが、でも花粉皮膚炎まで発症したくはありませんねえ。花粉症やら蕁麻疹やら、アトピーやらアレルギーって増えるばかりでーーー。ほんと、ため息がでます。
posted at 2007/01/22 12:15 | kojitomika |
permalink/全文表示 |