麻疹(はしか)の流行は終わったか?(Dr.筑田)
4月より美夏クリニックでは、麻疹(はしか)の流行についてお話してきました。http://mika-clinic-drs.bblog.jp/category/vaccine/
その後まもなく若い人々の間で近年に無く多くの麻疹(はしか)発症を認め、多くの大学で休校となる騒ぎとなりました。 麻疹ワクチンもあっという間に入手困難な状況となりました。
麻疹流行の原因は、麻疹に対してのワクチン接種が徹底されなかった事と、ワクチンは1度すれば終生大丈夫という甘さがあり、予防医療への予算をケチったためと考えられます。
先進国での麻疹ワクチンは2回が一般的であり、日本ではこの点反省しなければならなかった事です。 昨年から幸い小学入学前までに2回接種となりましたが、今回の流行を受けて、今まで1回しかやっていなかった人も来年度から5年の期限付きで中学1年次と高校三年時に2回目の追加ワクチンを行う方針となったようです(7月9日厚生労働省)。 予算の関係が有ってのことなのでしょうが、なぜもっと早急な対応が出来ないのでしょうか。 ワクチン接種率を上げる事で流行をとめることが出来るのですから、出来る限り徹底した予防対策を考えてほしいものだと考えます。
国の財政が厳しくなり、医療費の削減が必要であると人々は理解しておられるようです。その削減の結果何が起こっているのか、大変心配しています。