百日咳の発症が過去10年間最高レベルで増加していると報告されています(4月23日:日経メディカルニュース)。
主に成人の間での流行が目立ち、以前三種混合ワクチンを受けた人での発症も報告されています。 これは昨年、麻疹が学生間で流行したのと同じような傾向です。
予防ワクチンは接種後5-10年間その効果を維持しますが、年を経るのと共に次第に抗体値は低下していきます。
百日咳の集団感染は昨年香川大学医学部の学生間で起こり、職員学生の全員に抗生剤の予防的服用がなされました。
百日咳は百日咳菌による感染症で独特な咳発作が2週間以上にわたって続きます。
ワクチン接種がなされていませんと幼少児では重篤化し、高い死亡率を示しています。
三種混合ワクチン(DPT)が徹底されるようになり死亡率は低下したものの、予防接種を完了していない人、あるいは経年で百日咳菌への抗体が低下している方は感染する危険が高まっていますので注意が必要です。
幼児を守る観点からも成人での百日咳抗原に対しての抗体価を測定し、認められない人はワクチン接種を考慮した方が良いと思います。また、咳が異常に長引く場合は百日咳感染症も考える必要があり、医療機関で検査する事も考慮しましょう。
美夏Dr.から
さて明日から4連休ですね。美夏クリニックは6日火曜日には美夏Dr.の外来はさせていただいています。皆さまどうぞ楽しい連休をお過ごしくださいませ。それでは6日までごきげんよう