皮脂は左向きの矢印にある皮脂腺で作られ、右向き赤矢印の毛穴の部分から排出されます。(大鵬薬品のウェブサイトからお借りしました。こういう図を使わせていただけるのは本当にありがたいです。)
この皮脂腺で生産される皮脂の量よりも、毛穴から排出される皮脂の量が少なければ、当然皮脂はコメドとなって、毛穴にたまる。単にインとアウトの関係。お財布でも同じ、使う額より多く入ってくれば貯まる。体重も同じ、摂取するエネルギー量が使われるエヘルギー量より多ければ、体重は増加する。
生産を促すものはアンドロゲンという男性ホルモンです。
生理不順の人でコメドになりやすいという人はよく拝見します。また、反対にピルで改善したという話も良く聞きます。(ただピルは両刃の剣みたいなところはある。たまにとても悪化する人もいる。肝斑も少々心配。)
まあ産婦人科的にはあまり問題がないけれど、いわゆるホルモンバランスが悪いというくらいの方が多い。
排出を抑えるのは
一つはお化粧で毛穴を詰めちゃう いつもスキンケア指導をさせていただいています
二つめにはアクネ桿菌等による炎症で毛穴が閉じる ただUVカメラなんかで撮影してみるとアクネ桿菌の産生するポルフィリンが染まる患者さんは少ないので、実は言われているほどにはアクネ桿菌によるニキビって多くないと思っています。アクネ桿菌って、嫌気性菌なので普通の培養では検出されないのよね。
簡単に言ってしまうと、
コメドの治療は皮脂の生産を抑える(アンドロゲンを抑える)ことと毛穴から皮脂を追い出すことの二つの方向性がある。しかも、一度コメドやニキビが治ったって、そのインとアウトのバランスが取れていなければ遅かれ早かれ再発する