8歳の女の子が、イボをこしらえて来て、写真を提供してくれました。
足指の先の尋常性疣贅です。
この位置はきっと爪の先端と靴で、小さな傷が出来てウイルスが入ったのだと思います。まだ新しいイボのようで、瑞々しい。
指先の皮膚を戦場に、この女の子の免疫とヒトパピローマウイルスが戦っています。ウイルスは、どちらかというとゲリラ戦法が得意。小さな傷から感染して、たいていあちらこちらに、こっそり潜んでいます。たまたま個体の免疫が低下すると、潜んでいたウイルスが攻勢に出て、大きな砦=イボをつくります。
この砦であるイボからは、ウイルスが排出されています。指先でいじっていると、どんどんウイルスの陣地が広がってしまいます。必要と希望で治療をします。
イボの治療は、個体そのもの(女の子全体)の免疫を上げる、その場所の免疫(局所免疫)を上げる、ウイルスのくっついている細胞をやっつけるの3通りです。
局所免疫を上げる方法として、なすのヘタ療法をご紹介したことがあります。こちら
女の子が3歳なら、迷わずなすのヘタでかぶれさせて、局所免疫を上げるやり方を選んだと思います。
写真は液体窒素(-196度C)で凍結している所。
綿棒に液体窒素を含ませて、イボにそっと触れると、少しじゅっという音がして凍ってゆきます。イボが白くなっているのが分りますか?大体5-10秒間凍らせるのを5-10回します。
頑張って凍らせて、周辺も赤く腫れています。カットバンを貼ってお終い。
経過をまた画像でお示ししますね。そんなに痛くなかったそうですよ。